Asalah's Concert (Part 5)

夜の6時45分に会場入りしてから5時間。

前座が終わり、大くじ引き大会が終わりました。

時間は、午前零時15分前。

もうアサーラは見れないのか・・・、

と思ったその時、またもあの司会者がステージに出てきました。



「さあ、出て来ていただきましょう。

アサーラ・ナスリー!!」




え!?
ついに見れるの!?
念願のアサーラが!?
(通称アサーラですが、本名は、アサーラ・ナスリーと言います。)

そして、日にちが替わるほんの少し前に、ようやくアサーラが出てきました!

アサーラは基本的にバラードの曲が多い歌手なのですが、そこはコンサート。かなりノリの良い曲を1曲目に持ってきました。コンサートの盛り上げ方を分かっていらっしゃる♪

もうイエメン人観客は大はしゃぎです。

なぜか僕も全く知らない人たちにまぎれて、立ち上がって踊らされていました。

ステージを見るとアサーラが・・・、



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って、はっきり言って何も見えません・・・。

でもアサーラの生歌声が聞こえているし、あのステージの上でアサーラは確実に歌っていました。

まあ、3,000リヤルの安い階段席だし、仕方ないよね・・・と僕は納得していたのですが、

しかし、イエメン人は違います。

「見えないなら見える所まで行ってやろう」、と言うのがイエメン魂(?)。

「泣かぬなら 殺してしまえ ホトトギス」的感覚でしょうか。

かくして、日本では信じられないような光景が目の前で繰り広げられていました・・・。



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なんと、階段席とグラウンドの間にあるフェンスをよじ登って、そしてそこからゆうに7~8mはあろうかというグラウンド側へ飛び降りて、アサーラの待つステージへ走って行くのです。

しかも、一人が成功すると、我も我もと次から次へと飛び降りて行きます。

「え?グラウンド側に警備員とかいないの?」

なんていう野暮な考えはやめましょう。ここはイエメンです。何でもありな所なのです。

しかし危ない。実際、フェンスからの飛び降り方が悪くて、血まみれになっている人もいました。

そこまでしてアサーラが見たいか、イエメン人よ!



もうすっかり友達になった、隣にいたイエメン人に、

「良くあんな危ないことするね。あんなの見たら、アサーラも落ち着いて歌ってられないんじゃないの?」

と言うと、

「いや、あんなに熱狂的に応援されたら、アサーラもとっても嬉しいと思うよ。またイエメンに来ようって思うんじゃないかな。」

という答えが・・・。

いやぁ、普通の感覚だと、血まみれの客が目の前で必死で声援送ってたら、アサーラは相当引くと思いますが・・・。



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しかし、観客はどんどんグラウンドへ降りていきます。

おかげで階段席の方は、なんだかガラガラになってきました。



そして、アサーラが歌い始めて、約1時間半が経った頃。

午前1時半頃だったでしょうか。急に、

ブチッ!

という大きな音がしたかと思うと、アサーラが歌っている途中で、スピーカーからの音が全く聞こえなくなりました。

え~?と思っていると、異変に気付いたアサーラは、とりあえずステージの裏へ撤退。

すると、あれほど熱狂的に声援を送っていたイエメン人たちは、何事も無かったかのようにスタジアムを後にして帰り始めました。

え?え~~~???終わり???

こんな終わり方、あり??

なんて不思議に思っているのはまるで僕だけかのように、黙々と家路を急ぐイエメン人たち。

いやいや、明らかに最後「ブチッ」とかいって、何かおかしかったんですが・・・。

呆然と立ち尽くす僕に、「もう終わりだよ。」と声を掛けるイエメン人。

「いやいや、今最後なんかおかしかったよね?大きな音が鳴って途中で・・・」

「何言ってんだ、この中国人。」という顔をして、無言で立ち去るイエメン人。

なんか狐につままれたような気分になった、中途半端な終わり方でした。



以上、アサーラのコンサート・レポでした。終わり。
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