カテゴリ:イエメンの観光地( 42 )

前にも書いたように、イエメンは現在ラマダン中です。そしてこれも前にも書きましたが、ラマダン中の午前中は通りに車がほとんどいないので、ドライブがスイスイとできてとても気持ちが良い!というわけで、週末の朝に目的も無く街中をブラブラとドライブした。いつもは行きたくないほど混み合っている交差点なんかも、左右確認しなくても通り過ぎれるほど車も人もいない。で、あまりにスイスイドライブしすぎて、サヌアの町外れまで来てしまった。

あ、そうだ!郊外のワディー・ダハルまで行ってみよう!ワディー・ダハルとはサヌアから15分ぐらい車で行ったところにある「小グランドキャニオン」と呼ばれている場所である。道中もほとんど車は無く10分ぐらいで軽々と到着してしまった。景色はこんな感じです。
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グランドキャニオンには負けますが、緑もあってなかなか景色の良い所です。ラマダン以外の週末は、サヌアからピクニックに来る家族連れでとても混雑する場所ですが、さすがにラマダン中の朝ということで、人っ子一人いない・・・、と思ったら人っ子一人がいた。銃を持った少年が一人、遠くの方にポツンと座っているのが見えた。僕がいるのを見つけて、こっちの方へ歩いてきた。どうやら彼の持っている銃はおもちゃの銃で、いわゆる日本のお祭りの時の夜店のように、目標を5mほど離して立てて、観光客に打たせると言うものだ。

まー、暇つぶしにやってみた。日本ではBB銃というのだろうか、プラスチックの玉をこめて打つと結構振動が激しい。なかなか当たらない。「バーン!」と言って目標物のプラスチックが砕け散った。最終的に目標に当てたときには15発ぐらい打っていた。

さて、もういいや、と思っていくらか聞くと、「1,000リヤル(600円)」と彼は自信なさげにボソッと言った。おいおい、そんなにボルか?と思って、「高すぎるよ。そんなお金持ってない。」と強く言うと、泣きそうな顔になって「だって妹が今病気で薬も買えないんだ。少しでもお金が欲しいからこんな人のいないラマダン中の朝にだって、ひょっとして誰かが来るかもと思って暑い中ここで人を待ってたんだ。」と言う。なんか心打たれる話だ、たぶん嘘だろうけど・・・。

自分の中で納得できるだけの200リヤル(120円)を渡そうとした。すると少年は、「お金持って無いなら払わなくていいよ。」と、また泣きそうな顔で言った。さすがに何も払わずに去るわけには行かないので、200リヤルを強引に彼の手に持たせた。でも、まだなきそうな顔をしている彼があまりにも不憫で、もう100リヤル渡した。

そうすると「じゃあ、もうちょっと撃つか?」と言ってきた。え?あげすぎたかな?と思いつつ、もう一度目標物に当てるまでさらに5発ぐらい撃った。「今度来た時はタダで撃たせてあげるからね。」と、彼は少し微笑んでくれた。

帽子がおしゃれなイエメン人少年とのほのぼのした出会いでした。
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昨日は仕事が休みだったので、車でサヌアの町をドライブした。ラマダン中は、朝はイエメン人はみんな就寝中のためほとんど道路に車がいないので、快適にドライブができる。大体11時ぐらいまでは、ほんとに車がいないため、自由にドライブができる。

サヌアの町の西側、少し丘の上にあるエジプトに対する感謝の記念碑のある所へ行ってみた。なぜエジプトに感謝しているかと言うと、エジプトは北イエメンが王政を打倒して共和国に生まれ変わる革命の際に、大勢の軍隊を送って共和国側に加勢したのだ。(ちなみに、逆に王政側にはサウジアラビアが軍隊を送って加勢したため、現在でもイエメンとサウジアラビアの関係はあまり良くない。)

実はここ、6、7年前に何度か来たことがあり、見晴らしが良いので今回も一度行ってみようと思って来てみた。当時は記念碑がポツンと立っており、周りも砂地で特に何も無かったのだが、今回行ってみてビックリした。

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まず、門があってビックリした。前は誰でもいつでも入れるようになっていたのだが、今は門があり周りには柵があり、中の人に扉を開けてもらわないとは入れないようになっている。ちょうど僕が行ったのは12時前。ラマダン中はそんな時間には誰もそんなところに来ない。「おーい!」と呼ぶと、門番たちも「誰が来るんだ、こんな時間に?」といった感じで出てきた。

「入れるのか?」と聞くと、

「お前一人か?」と聞かれた。一人だったので、

「そうだ。別に今開いていないのなら、急ぎじゃないから後でまた来るけど。」と答えると、

「う~ん。ちょっと待て、すぐに開けてやる。」

と言って一人がどこか奥の方の建物へ鍵を取りにいった。でも5分ぐらい待ってもまだ鍵を取りに行ったやつが帰ってこなかったので、

「もうあんまり時間がかかるようなら、別にそんなに絶対見たいわけでもないから帰るよ。」と言うと、

「わかった、わかった。お前、柵を乗り越えられるか?」と聞いてきた。柵はそんなに高いわけでもなく(2mぐらいかな)足の踏み場もあったので、言われるがままに柵を乗り越えた。すると一人が柵を乗り越える僕の姿を見て、

「ジャッキー・チェン!」と言って喜んでいた(笑)。

中に入るとさらにビックリ。なんとすごくきれいに整備された緑の庭が目の前に広がっていた。そしてその背後にはサヌアの砂っぽい町の風景。とっても印象深い景色でした。

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係りの人たちと話してみると、どうやらここは普段は男が一人で来ても入れない所のようだ。僕は外国人だから入れたものの、ここは基本的には家族用の公園として作り変えられており、男一人とか男だけのグループでは入れなくなっていたのだ(ちなみにイエメンではレストランでも男性の食べるエリアと家族(女性)用のエリアが分かれてます)。それで僕を公園に入れるときに、彼らが一瞬迷ったわけだ。

係りのやつらは話してみると結構良いやつらで、帰り際には、庭に咲いているきれいな花を10本ほど抜き取って花束のように輪ゴムで止めて、「記念に持って帰れ」と言って、くれた。「おいおい、庭を管理しているやつが庭の花をそんなに簡単に引っこ抜いて良いのか?」と正直思ったが、花束をもらうなんて大学院の卒業式以来でうれしかったので、もらって帰った。現在その花は、うちのダイニングに飾ってあります。
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