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Towed away... (part 4)

次の日の夕方、交通警察のおじさんが働いている交差点へ行った。彼は前日と同じところで働いていた。車を交差点から少し離れたところに停め(またレッカー移動されると笑い事じゃなくなるので)、働いている彼のところへ。

ya: 「こんばんわー。」

交通: 「あ、昨日の!元気?」

ya: 「おかげさまでー。」

交通: 「昨日は大変だったねー。」

という挨拶を交わした後、彼も仕事中で忙しいだろうと思ったので、早速お金を返そうとポケットから1,000リヤルを出した。するとそれを見た彼は、

交通: 「お前、何をしているんだ?」

ya: 「いや、これ、昨日借りたお金・・・」と僕が言い終わらないうちに、僕の手を押し返した。

交通: 「そんなもんいらねーよ(キムタク風に)。」

ya: 「いや、でも借りたお金だから返さないと・・・」

交通: 「あれは友情から出したお金で、返してもらうことなんか期待してないよ。」

ya: 「いや、でも・・・」

彼が友情からお金を出したと言うのは言い過ぎだろうが、彼は全くもって僕の差し出そうとしたお金を受け取ろうとしなかった。ちなみに、そこは、結構交通量の多い交差点。そんなところで警察のおじさんと変なアジア人がごちゃごちゃと言い合いをしている光景を見て、一般イエメン人歩行者たちが「なんだ、なんだ?」と集まりだす。さすがに僕は少し居心地が悪くなったので、ここはとりあえずあきらめることに。

ya: 「じゃあ、今度お茶でもお昼でもおごるから、また電話するよ。」

交通: 「わかった。」

と言って、彼は笑顔で仕事に戻っていった。

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(後日談)

イエメン在住の日本人の友人に、こんなことがあったんだよーっていう話をしたら、

友: 「それはとりあえず遠慮してみせるよ~。そこをこっちも引き下がらずに返そうとしたら、彼も最終的には絶対受け取ったよ~。」

ya: 「いや、あれは絶対受け取らなかったね。あれは何回押し問答しても受け取るような感じじゃなかったもん。」

友: 「じゃあお金を受け取らないなら、お金じゃなくて、何か物を代わりにあげたら?お菓子とか?」

そっかぁ、その手があったか。

次の日、早速ちょっと高め(1,300リヤル)のチョコレート詰めを買った。ついでに日本の小物でも一緒に付けて、お金の代わりにあげようかと考えている。とりあえず、今週末に時間があれば会おうと言うことになっているので、その時に渡してみよう。果てさて、どうなることやら・・・。

以上、とても人の良いイエメン人警察官との出会いでした。

終わり